ことばは矢のように、あなたのこころに突き刺さる。
あやふやで不安になることばも
その傷が癒えることばも。
20代から30代にかけて
私はただの金魚のようなきらきらで
ただそれを掬ってみたい大人たちに追いかけまわれされて
遊び半分で背びれや尾びれはボロボロになっていった
ただの珍しい金魚
泳ぎ方が独特で
珍しい見た目で
夜店で掬っては自慢するような
なんの取り柄もない
家に帰って世話されることもない
掬ったら飽きてしまう
ボロボロの金魚
水槽の水の中で息絶える
大切な家族と和気あいあいと
「珍しい金魚ね」なんて言いながら
私はただただ、消費される
汚い水の中で
ただただ、命を消費される
飽きれば死ぬまでそのままで
私の人生は水槽の中で
そのうち苔がはえて 誰も見ることもない
そんな金魚だった。
いつかキラキラした大きな水の中で
泳ぐことを夢見て
私は今
酸素も送られない水槽で
ただ、死ぬのを待っている。
追いかけまわされてちぎれた腹鰭を
「あら、汚いわね」
「不格好ね」
なんて言われながら。
私はただの金魚のようなきらきらで
ただそれを掬ってみたい大人たちに追いかけまわれされて
遊び半分で背びれや尾びれはボロボロになっていった
ただの珍しい金魚
泳ぎ方が独特で
珍しい見た目で
夜店で掬っては自慢するような
なんの取り柄もない
家に帰って世話されることもない
掬ったら飽きてしまう
ボロボロの金魚
水槽の水の中で息絶える
大切な家族と和気あいあいと
「珍しい金魚ね」なんて言いながら
私はただただ、消費される
汚い水の中で
ただただ、命を消費される
飽きれば死ぬまでそのままで
私の人生は水槽の中で
そのうち苔がはえて 誰も見ることもない
そんな金魚だった。
いつかキラキラした大きな水の中で
泳ぐことを夢見て
私は今
酸素も送られない水槽で
ただ、死ぬのを待っている。
追いかけまわされてちぎれた腹鰭を
「あら、汚いわね」
「不格好ね」
なんて言われながら。
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