ことばは矢のように、あなたのこころに突き刺さる。
あやふやで不安になることばも
その傷が癒えることばも。
遠い空の下のあの人は
ちやほやされているときは自分の周りに輝く光をまとって
強くて堂々としていて私を摘まんで
チェスのコマのように
もち上げることなど簡単だった
いつの間にあの人は
すべてを誰かのせいにして
人をうらやんで
近づいてくる人たちにここから出たいと言いながら
何もしない、臆病な人間になってしまったのだろう
人の手も優しさも
自分から歩くことさえ忘れてしまった
あなたの空は 曇り空がお似合いと
自分であきらめてしまっているあなたは
常に誰かのせいにして
飛ぶことも忘れてしまった
チェスのコマのように私を摘まんで
動かして盤の外に置きざりにした
いつも私はそれを追って
何十年も、私はその大きな手を追っていたのに
近づくたびに黒い波に曇り空で
もったいぶった不幸は
抜け出そうとも努力もしないで
ただ諦めの大きな波に埋もれて
私を飲み込み、吐き出していった。
PR
この記事にコメントする