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ことばは矢のように、あなたのこころに突き刺さる。 あやふやで不安になることばも その傷が癒えることばも。
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3日目。
最終日。

どこか行きたいところないのか、という問いかけに
無い、と応えた。

というより
余りにも帰っていないので、行きたいところも何も
何がどこにあるのかや、どうなっているかとか
最近の情報がわからないので思いつかないのだ。
お土産はすでに家に「これお土産にしろ」みたいに
用意されていたし。

ラーメンが食べたい、と言って
ラーメンを食べに連れて行ってもらった。
そこでウミネコのストラップを買った。
めーさんにあげたかったけど
不可能だったので自分のものにしてしまった。


最後なのでもう一人の祖母に会いに行く。
白内障で目が見えてない。
人の認識は声だけで行っているようだが
私に会うのが3年半ぶりなので、私の声=私と
認識できなかった。まあ、それは仕方ない。

老年性鬱になっていた。
死にたいと涙を流してずっと訴えている。
私はどうしたら良いのだろう。
あと数時間でこの青い森からまた去っていく
祖母不幸な孫なのに。
そして私は、死ぬなと言い切れるだけの力がない。
無責任でどうしようもない孫なんだ。
ばあちゃん、すまん。

夕方には空港へ向かって実家を出る。
あっという間の二日間。
意味もわからずただ過ぎていった。

帰りの機材はB737-800
ジェットエンジンの真横の席だ。
余談だが私は羽の上かジェットエンジンの真横を
好んで座席指定する。
指定なんかしなくても空いているけどね。

滑走路で手を振る、グランドの人に敬礼し
窓から思いっきり手を振り返す。
これも私の飛行機に乗る時の日課。
アホな乗客です。

飛行機って物理の塊だよね でも私は
物理がキライなくせに飛行機が大好きだ。
私を遠くに運んでくれる。
思い出なんか思い出す暇も
干渉に浸る時間も与えないまま
私を元の世界に返してくれる。

あっという間に羽田について
自宅へ戻る。

青い森に帰ったのが嘘のような景色だ。
ほっとする。

次に帰るのは、もう無いのかもしれない。



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